マット剤の原理

マット剤を含まない透明なニス塗膜は、鏡面状の滑らかな状態にあります。光がこの鏡面に到達すると、入射光の一部は吸収され、一部は反射されます。この反射部分が塗膜に高い光沢を与えます。

シリカ（ホワイトカーボンブラック）マット剤を含む塗膜では、これらの粒子が塗膜全体に均一に分散しており、微細な凹凸を形成します。塗膜断面の走査型電子顕微鏡（SEM）画像では、マット剤粒子の塗膜内における均一な分布が明瞭に観察されます。

入射光がこの凹凸面に当たると、拡散反射（散乱）が発生します。この散乱により、光沢が低く、マットな、あるいは平坦な外観になります。最適なマット効果は、高い多孔性、最適な粒度分布、そして適切な表面処理を備えたシリカマット剤を使用することで得られます。

マット剤の機能

マット剤は塗膜の光沢を抑え、つや消し効果（艶消し効果）を与えます。塗料やコーティング剤に広く使用されています。保護仕上げ剤として塗料にマット剤を配合することで、高光沢面の光沢を抑え、表面の光沢を徐々に低下させ、望ましい艶消し仕上げを実現します。さらに、マット剤は耐擦傷性や耐摩耗性を向上させ、消臭効果や吸湿効果、耐水性や断熱性、塗料の透明性を高める効果もあります。

マット剤の主な目的は、表面粗さを変化させ、表面の光沢を下げることです。一般的なマット剤には、超微粒子シリカ（沈降シリカ）、タルク、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、低分子量熱可塑性樹脂などがあります。

Ecopower にはどのような種類のマット剤がありますか?

応用

木材用塗料、工業用塗料、インク